江戸時代,子どもたちは寺子屋,手習いにおいて,読み書きを中心に,算数,しつけから地理歴史まで,あらゆることを学びました。
その数は,明治16年文部省編纂の「日本教育史資料」において16,560軒とされていますが,我々は実際にはそれよりもはるかに多い数の寺子屋があったと推測しています。
それほど普及していた寺子屋,手習いのおかげで,地域差こそあれ日本人は,ひらがなや易しい漢字は読める,自分の名前ぐらいは書けるという,世界で稀に見る高い識字率を手に入れました。
これこそが,開国,近代化という大きな海原に漕ぎ出した我が国の,頑強な足腰となったと言っても決して過言ではありません。
世界が,日本が,未経験の危機に直面している今。そして,従来とは明らかに違う困難に立ち向かわなければいけないポスト・コロナの世界。
日本語を学ぶすべての学習者に,我々の先代たちと同じように,強く,明るい足腰を。
TERAKOYA NIPPON PROJECTは,国内外の学習者のみなさんに,これからも本を贈り続けます。
令和2年5月
TERAKOYA NIPPON PROJECT 共同代表
弁護士 谷口 亨
行政書士 藤岡 みち子